2008年02月23日

誰か 宮部みゆき

今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。亡き父について本を書きたいという彼女らの思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた三郎の前に、意外な情景が広がり始める―。稀代のストーリーテラーが丁寧に紡ぎだした、心揺るがすミステリー。


自転車にはねられて死亡する男性の人生を辿る物語。
ミステリーそのものは、深い謎解きがあるわけでもないし、ビックリするような展開が起こるわけでもない。
主人公も、刑事でも探偵でもない、すごく頭のキレる人間でもない、社会の中で肩身を狭くしながら生き抜いている、そんな男性である。
その主人公が、事故死した男性の生き様を辿りながら、自分自身の家庭での存在意義や、愛する者を守るという事について見つめ直していく。その姿に共感し、読了後に自分自身も、このテーマについて考えさせられていることに気付く。
男性に読んでもらうも良し、「お父さんってなんか嫌い」っていう娘さんに読んでもらうも良し。


誰か (文春文庫 み 17-6)
誰か (文春文庫 み 17-6)宮部 みゆき

文藝春秋 2007-12-06
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ニックネーム rieo at 04:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき

2008年01月02日

理由  宮部みゆき

内容(「BOOK」データベースより)
事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。


「あれ?これってノンフィクション?」というのが、第一印象。
というのも、ルポルタージュのような形式で書かれているから。
この手法が直木賞受賞に繋がったと言われているだけあり、新鮮な感覚で読み始めた。
しかし、1つの事件の絡まった糸を少しずつほぐしていくような、地道な展開。
そして主人公が存在しないことが、長編を読み進める中では障害となることもあるのだなぁと実感。
気がつくと、けっこうな時間をかけてやっと読破した感じです。
「家」というものに執着する気持ちも良くわかる。人生の中で一番大きい買い物なのだから。
でも「家」は単なる「箱」でしかないのだ。
そこに住む人々にいろんな事が起こっていくのに、ただ淡々とそこにあり続ける高層マンションの姿が、非常に冷酷に感じられる。

理由 (新潮文庫)
理由 (新潮文庫)宮部 みゆき

新潮社 2004-06-29
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ニックネーム rieo at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき

2006年06月24日

R.P.G. 宮部みゆき

出版社/著者からの内容紹介
住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネット掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー!


R.P.G.<ロール・プレーイング・ゲーム
というタイトルの意味を考えつつ読み進めると
なんとなくすべてが途中でわかってしまったりする。
犯人の心理などが深い犯罪ものではないので、ミステリー好きとしては多分物足りないのだと思う。
ただ、気軽に読める宮部みゆき作品、としてはアリなんじゃないかと思ってみたり。
タイトルを忘れて読み進めてみると、ま、面白い・・・のかな?


R.P.G.
R.P.G.宮部 みゆき

集英社 2001-08
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ニックネーム rieo at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮部みゆき