2008年05月21日

空を見上げる古い歌を口ずさむ  小路幸也

<内容>
「みんなの顔が"のっぺらぼう"に見えるっていうの。誰が誰なのかもわからなくなったって…」兄さんに、会わなきゃ。二十年前に、兄が言ったんだ。姿を消す前に。「いつかお前の周りで、誰かが"のっぺらぼう"を見るようになったら呼んでほしい」と。第29回メフィスト賞受賞作。

我が子から「人の顔がのっぺらぼうに見える」と言われた父は、兄を探して連絡を取る・・・
そこからして、なんだか変な話だという印象を持ちながら読み進めた。
物語は、その兄が幼少の頃起こった出来事を甥に話す、という形で進行する。
回想シーンでは主人公はまだまだ少年であり、ショッキングな事件も起こっていく。
でも、それを「回想」という形ですすめることで物語は淡々と進み、また昭和の時代の独特な雰囲気も手伝って、ほのぼのとした印象さえ受ける。
ミステリーなのかファンタジーなのか、と他のレビュアーさんも書いているけど、両者を足して2で割る感じなんだと思う。
強烈な印象をもつ作品ではないけれど、味のある作品だと思う。
4062757362空を見上げる古い歌を口ずさむ (講談社文庫 (し80-1))
小路 幸也

講談社 2007-05-15
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ニックネーム rieo at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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