出版社 / 著者からの内容紹介
田舎に暮らす、小さな夫婦の大きな愛の物語
夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会からやってきた若夫婦が、田舎暮らしを始める。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりゆっくりとその年の冬まで進んでいき、「ある出来事」を機にムコがツマを残して東京へ向かう。それは背中の大きな鳥に纏わる出来事に導かれてのものだった。
結論がなくても良い作風っていうのがあると思う。
精一杯生きてる人物がいて、その精一杯の日常が綴られているだけでなんとなく心が暖かくなるような。
この作品が、それのような気がしました。
自然のものたちの声が聞こえ、その声ときちんと向き合って、大切にしているツマという人。
お互いに、お互いを失う恐怖を感じ大切にしあうばかりに、大切なことから逃げてしまうムコとツマの夫婦像。
ストーリーをみると、後半部分の複雑な人間模様を描いた部分が妙に浮いてしまっていたり、きいろいゾウがあまり効果的に使われていないかもしれないと感じてしまったり、感動!という感じではないかもしれない。
でも、文章全体から滲み出るその暖かさだけで、十分読み進められます。
読み終わった後、ツマのかけらが、自分の中にも残っている気がして、ちょっと笑顔になれるかも。
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