2008年03月18日

ブルータワー 石田衣良 ★★★

出版社 / 著者からの内容紹介
悪性の脳腫瘍で、死を宣告された男が200年後の世界に意識だけスリップした。地表は殺人ウイルスが蔓延し、人々は高さ2キロメートルの塔に閉じこめられ、完璧な階層社会を形成している未来へ。「…この物語は平凡な一人の男が、天を衝く塔を崩壊から救う。『ブルータワー』へようこそ! 夢みる力が決して失われる事のない世界へ」


久々に衣良ワールドを堪能♪

死のウイルスが蔓延して、塔に人間達が閉じこもらざるを得ない200年後の世界。
そして、その世界と現在の世界を行ったり来たりする、癌末期患者という存在。
あり得ない設定なのに、あっというまにその世界に引きずり込まれる。
それは、主人公の設定や心理描写が身近で共感しやすいからなのかもしれない。
私達読み手は一緒に主人公と考え、悩み、苦しみ、決断する存在となっている。
長編ではあるが、あっというまに読み終えてしまった。
読み終えた後には、自分が世界を救ったような充実感。
9.11のテロ問題とか鳥インフルエンザの話とか、そういった時代背景を置いておくとしても、一読すべきだと思う。


ブルータワー (徳間文庫 い 43-4)
ブルータワー (徳間文庫 い 43-4)石田 衣良

徳間書店 2008-03-07
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ニックネーム rieo at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 石田衣良

2008年03月07日

償い 矢口敦子

<内容>
36歳の医師・日高は子供の病死と妻の自殺で絶望し、ホームレスになった。流れ着いた郊外の街で、社会的弱者を狙った連続殺人事件が起き、日高はある刑事の依頼で「探偵」となる。やがて彼は、かつて自分が命を救った15歳の少年が犯人ではないかと疑い始めるが…。絶望を抱えて生きる二人の魂が救われることはあるのか?感動の長篇ミステリ。

「人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのですか?」
「絶望を抱えて生きる二人の魂が救われることがあるのか?」
そんな文章と450P近い厚さ。ちょっと覚悟をして読み始めました。
確かに闇を抱え、絶望を感じ、それでも生に執着する人間達がたくさん登場します。
その闇が入り交じり、生み出されていく新たな犯罪。
結末まで読んでスッキリ!という作品ではなく、
自分の中の闇をどこかに探してしまう、そんな奥の深い作品です。
ただ、設定がなんとなく強引で、あまり入り込めないうちに終わってしまった感じが否めません。



償い (幻冬舎文庫)
償い (幻冬舎文庫)矢口 敦子

幻冬舎 2003-06
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ニックネーム rieo at 02:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説