2007年12月15日

対岸の彼女 角田光代 

<内容>
専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが・・・。結婚する女、しない女、子どもを持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、分かり合えなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。第132回直木賞受賞作

読んでいる間は、とくにインパクトもないし、これといって印象に残るというものではないのだけれども。
読み終えた後、もう1回、2回、と読み返したくなる作品。

若いときは、がむしゃらに逆らってみたり逆に流されてみたりするけれど、
年を取るといつのまにか自分の人生に冷静になり、過去の経験を活かして考え、自分の人生をコントロールするようになる。
それが成長なのかもしれないけれど、単に弱い自分を傷つけないための防御なのかもしれない。
一生懸命に生きることは、傷つくことなんだなぁ、きっと。

対岸の彼女 (文春文庫 か 32-5)
対岸の彼女 (文春文庫 か 32-5)角田 光代

文藝春秋 2007-10
売り上げランキング : 3181
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ニックネーム rieo at 01:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2007年12月13日

象の背中  秋元 康

<内容>
 肺癌で、余命半年という宣告を受けた48歳のサラリーマン、藤山幸弘。死を迎えるまでの半年を何に費やすかー。
 秋元康が初めて挑んだ新聞連載小説の文庫化

amazonのレビューもまっぷたつに別れていますが。
男性側から見るのと女性側から見るのとでは全然違うのかも。
仕事・友情・家族・愛情・・・そういったモノの優先度?価値観?の違い。
もし自分が余命半年と言われ、何をやっておきたいかと言われたら・・・
そう考えると、私もこの主人公には共感できないかも。
ただ、そうやって、自分の終わりを作り上げていくという過程には、やはり感動を覚えます。
 ただ実際には、こうやって余命が半年あって、その間ある程度動けるという状況は多くはないわけで。
どの瞬間も、後悔のないように生きているのが一番なのです。

象の背中 (扶桑社文庫 あ 11-1)
象の背中 (扶桑社文庫 あ 11-1)秋元 康

産経新聞出版 2007-09
売り上げランキング : 3077
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ニックネーム rieo at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

パンドラアイランド(上・下) 大沢在昌

<内容>
 平穏な暮らしを求め、東京から七百キロ離れた孤島・青國島に来た元刑事・高洲。“保安官”−司法機関のない島の治安維持が仕事だ。着任初日、老人が転落死した。「島の財産を狙っておるのか」死の前日、彼の遺した言葉が高洲の耳に蘇り・・・(上)
 転落死・放火・そして射殺事件。高洲の赴任以来、青國島の平穏な暮らしは一変した。島の「秘密」に近づく高洲の行く手を排他的な島の人間が阻む。村長の井海、アメリカ人医師オットー、高洲に近づく娼婦チナミ・・・真実を知っているのは?(下)
柴田錬三郎賞受賞作

 上下巻あわせると900ページに及ぶ作品。
 アメリカ統治下にあった孤島。保安官という職務・・・と現実離れした設定で物語は進む。
 閉鎖された島ならではの、人間同士の小さな強弱関係や軋轢などが事件の背景に隠されており複雑に絡み合っていく。
 主人公高洲が元警視庁捜査一課勤務経験をもち、冷静かつ正確に人間観察ができる存在であることにより、一人称の小説でありながら一人一人の登場人物のイメージを具体的につくりあげることができる。
 そういった人間同士のねじれを長編で書き進めた割に、最後の展開は比較的単純。でも、それが現実なのかもしれない。


パンドラ・アイランド 上 (1) (徳間文庫 お 2-8)
パンドラ・アイランド 上 (1) (徳間文庫 お 2-8)大沢 在昌

徳間書店 2007-10
売り上げランキング : 131828
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

パンドラ・アイランド 下 (3) (徳間文庫 お 2-9)
パンドラ・アイランド 下 (3) (徳間文庫 お 2-9)大沢 在昌

徳間書店 2007-10
売り上げランキング : 129618

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ニックネーム rieo at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説